失敗したくない

失敗したくない。

 

これが、自分の奥底に眠っていた、沈んでいた思い。

 

気が付かなかったけど、この、

「失敗したくない」

にずいぶんと前から苦しめられてきたのではないかと思う。無意識に失敗しないように自分の行動を選んできたのだろう。

 

失敗したくないと言うが、自分にとっても成功とは何なのか。

何でも1発で成功させようとか、出掛けたからには収穫を得なくてはとか、自分が行動した事と引き換えに対価を得なければと考えていた。

対価を得る事を成功と定義していた。

 

一度やっただけで上手く出来るように、外へ出かけて面白いものを見つける、何か発見がある、美味しいお店が見つかるなど、何か得るものがないと気が済まなかった。

 

ある時は、出掛けても何も得られなかったことに、かなり腹が立っていた。

「わざわざ出かけたのに何なんだよもう。」

と、ずいぶんといきり立ってそれを家族に話していたこともある。

 

上手くいかない自分が受け入れられないのか、許せないのか、とにかくうまくできること、収穫を得ること、失敗をしないことにこだわっていた。

 

失敗を恐れているのか、失敗をした自分が許せないのか。なぜここまで失敗、成功、収穫の有無にこだわるのか。自分でも不思議なくらい。

 

自分が上手くいく、収穫を得る、失敗しないことが当然だと思っているからか。

自分が全能でありたいと思っているからか。自分の能力を高く見積もっているからなのか。だとしたらずいぶんと傲慢だ。

 

もうすこし穏やかに生きよう。失敗しようが、成功できなかろうが、収穫がなかろうがいいのだ。自分を許せるようになろう。